オーダーを頂いて作製したキューケースです。
今回は薄いピンクのナイロン生地と黒の牛革のコンビです。
落ち着いたカラーのピンクと、革やファスナーなどに部分的に使用した黒部分が良いバランスになっています。
通常ロゴマークが入る部分はカードポケットに変更しています。
今回使用したピンクのナイロン生地は、ツイルという織り方の生地です。
織物には三原組織という物があり、その三種類をベースにして様々な生地が作られています。
下の図が三原組織です。
平織りは最も良く使われる組織です。繻子織りはサテンとも呼ばれ、ツヤのある生地が多いです。
斜文織り(ツイル織り)は、文字通り斜めの生地目が特徴で、伸縮性がありシワになりにくく、綺麗な光沢感があります。
今回使用した生地も上品な光沢があり、とても良い質感です。
同じ糸を使用しても、織り方によって全く違うイメージになるので織物は面白いです。
内装は白に見えますが、薄いスモークベージュのコットン生地です。
既製品ではほぼ使われることのない色なので、オーダーならではのカラーだと思います。
内装生地はチョークなどで汚れやすいので、通常は濃い色をおすすめしていますが、
今回はお客様のこだわりでこの色となりました。
出来上がってみると表のピンクのナイロン生地との相性もよく、すてきなカラーリングになりました。
全体に上品な雰囲気のあるキューケースになったのではないかと思います。